xとyが互いに素のとき
対角線によって切断される正方形の数を求める問題があります。
明日テストなのですが、長男が理屈は分からないので、公式として無理やり覚えると言い出したので理屈を考えてみました。
中学入試の算数が年々難化してきている例としてみたことがあります。その応用題が昔 灘中学で難問として出題されたそうですが、現在はパターン化したありふれた問題で中堅校でも出題されるようになったそうです。
切断される数は下記の黄色の正方形ですので、6個ということになります。
3cm x 4cm 程度であれば図を描いて考えればいいのでしょうが、数字が大きくなればそうもいきません。
いろいろ考え方はあるでしょうが、縦線、横線の数より考えるのはいかがでしょうか。
外周を除いて縦線(青線)3本、横線(緑線)2本より構成されています。縦線と横線の数の和で切断されますので、それに +1 したものが切断された対角線(正方形)の数になります。
横x cm 縦y cm だった場合、縦線の数は x-1本、横線の数は y-1本になります。切断される対角線(正方形)の数は
(x-1)+(y-1)+1=x + y +1
となります。
仮公式 横x cm 縦y cmのとき切断される正方形の数=x + y +1(後述しますが上記が成り立つのはxとyが互いに素のときです)
xとyが互いに素でないとき
しかし、9cm x 12cm の場合は上記の仮公式ではうまく行きません。
上記の仮公式の 9+12-1=20 では誤りになるのです。下記の図のピンクの●を通るので、狂ってしまうのです。
一番分かりやすい考え方は 3cm x 4cm の正方形集合体が9cm x12cmの対角線上に3つ並ぶので、6×3=18 個とする方法です。
しかし、これで解けないパターンの問題もあります。
上記のピンクの●の数は、2辺の最大公約数(=対角線上の2辺が互いに素の正方形集合体の数)-1 となります。
ピンクの●が1つ出現する度に、切断される回数は1回へってしまいます。
そこで仮公式を下記のように修正します。
最終公式 横x cm 縦y cmのとき切断される正方形の数=x + y +1-(最大公約数-1)=x +y -最大公約数
で、再び最初の3cmx4cmの図形に戻って考えてみると、3と4の最小公倍数は1ですから、最終公式があれば、仮公式も成り立っています。
最終公式 横x cm 縦y cmのとき切断される正方形の数=x +y -最大公約数 (xとyが互いにその場合は、最大公約数1にて成立する)
わかりにくい説明で申し訳ありません。右記のブログも同じ問題の解説です。結論は同じですが、考え方は私と少し異なります。 プロ講師ぶろぐ